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哀れなるものたち

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いろんな意味で強烈なスリラーファンタジーでした。

自ら命を絶った若い女性が、天才外科医によって胎児の脳を移植され生き返る。

体は美しい女性で頭は新生児。


やがて「世界を自分の目で見たい」というベラは、

彼女に興味をもつ弁護士と供に大陸横断の旅に出る。

旅先で観るもの聴くものすべてのものに影響を受け、

ベラはものすごいスピードで学び成長していく。

ただ、頭と体の成長のバランスはまだとれてなくて・・


常識に捕らわれないベラの言動にハラハラしながらも、

世の中の不条理に疑問をもつ彼女の姿がとても新鮮。


時代背景、衣装、室内装飾品など、とても凝ってて、

魚眼レンズで映し出す映像が独特の世界観で芸術的でした。

不協和音のような音楽も効果的。


天才外科医(ウィレム・デフォー)の恐ろしい生い立ちと、

彼の実験のような移植手術、性に目覚めるベラの行動など、

グロさとオープンな性描写はありますが、とにかくベラの成長にくぎ付けでした。


エマ・ストーンが素晴らしかった!!

はじめの幼児の頭脳を持ったぎこちない仕草、歩き方、無垢なまなざしから、

学び成長して知識を付けたベラの表情、落ち着き。

姿形も美しく、彼女に会う者は皆魅了される。

大好きな女優さんですが、本当にすごい女優さんだと思いました。

(「女王陛下のお気に入り」「ラ・ラ・ランド」「クルエラ」も大好き)


ちょっとコワくて苦味が残る映画ですが、

見ごたえあるし、すごいもの観たな~という感想です。

”哀れなるものたち”、原題は”POOR THINGS”

何を意味してるのか考えてしまいました。


ラストのオチもなかなかです。



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# by anan627 | 2024-03-13 19:41 | 映画 | Comments(0)

「破果」  ク・ビョンモ_f0181602_12410473.jpg

友人に勧められて図書館に予約してた本です。やっと回ってきました。

インパクトある装丁。

読み始めて、なんだこの読みにくい文章は、が最初の印象でした。
やたらセンテンスが長くてわかりにくい。
果たして最後までこの本を読み切れるかなと、ちょっと不安になりましたが、
おススメだったし、じっくりゆっくり読むことにしました。


読み応えありました!!
映画でいうとフィルムノワールというのでしょうか、
ダークでリアルなストーリーで、とても余韻を残す物語でした。
まるで1本の映画を観たような。


主人公は爪角(チョガク)、65歳。
45年のキャリアを持つベテランの殺し屋の老女。
請負殺人は「防疫」と呼ばれ、彼女は任務を完璧にこなしてきた。
彼女の仕事ぶりは迅速で確実、高い技術を持つプロの殺し屋なのです。

そこには一片の情けもなかった。

それがこの歳になって体が以前のように利かなくなったことだけでなく、
これまで感じることのなかった自分の感情に戸惑いを感じ始める。
捨て犬を飼い始め、道端の老人に手を貸し、
仕事のターゲットに対していかに苦しめないで殺せるかなどと考えてしまう。
それが仕事のミスにつながることも恐れず。
さらにかつてなかった、人を恋慕する気持ちまで持つことに。

そんな爪角に敵意をあらわにする、同じ防疫エージェンシーの若き殺し屋。
なぜ彼は彼女の邪魔ばかりするのか。

爪角の過去をあぶし出しながら、ラストの壮絶な闘いへ。
闘いのラストのセリフにやられました。
非情な爪角と、繊細で優しい爪角の描写がすばらしい。

韓国ドラマや映画はあまり見ませんが、
このお話は映画になったら面白いだろうなと思いました。


*翻訳者によるあとがきによると、
作者は文章に関して「読みやすくしないこと」を心に決めてたそうです。
目的地まですぐたどり着けないようなデコボコの砂利道を案内しようと。
長くて子細な文章でキャラクターを立体的に浮かび上がらせ、
それによって読者は登場人物それぞれの人生の重さを具体的に読み取れると。

なるほど。意図した作風だったのですね~。
私も何度も同じ文章読んだりしたけど、その文体になぜか魅せられてきて、
読後のこのずっしり感はこの作風のせいだったのかなと思ってしまいました。








# by anan627 | 2024-03-09 21:42 | | Comments(0)

さかなのこ (アマプラ)_f0181602_10291271.jpeg




アパプラで鑑賞。
さかなクンの半生を描いたもの。

なんといってものんがすばらしかったです!
映画ではミー坊という女の子が主人公になってます。
好きなものを見るときのキラキラした目✨
のんがさかなクンにしか見えません。
「あまちゃん」でもさかなクンといっしょにテレビに出るシーンがありましたね。

純粋で好きなことに夢中。
まわりの空気が読めないのはちょっとイタいところだけど、
その素質がいろんな場面でいい方向へ向かうこともある。
そこが面白いところ。
町の不良たちともなぜか仲良くなるし、出会う大人たちにも可愛がられる。
バイト先の水族館や魚ショップのおじさんがいい人でほっこりしました。

びっくりしたのはただ魚が大好きで、なんでも知ってるというだけでなく、
魚のさばき方も上手だし、美味しい食べ方も詳しいんです。
本当に魚のすべてが大好きなんですね。


子どものころからちょっとほかの子と違う、お父さんはそんなミー坊を心配しますが、
お母さんはミー坊はミー坊のままでいいと受け入れていく。
中学の三者面談のお母さんがステキでした。

ひとり暮らしをして大丈夫かとちょっとハラハラしますが、
一歩一歩ミー坊は社会の中で自分の生きる道を見つけていきます。
純粋に好きなことにこれだけ自分をそそぐってすごいな。
まさにミラクルですね。


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# by anan627 | 2024-03-05 11:01 | 映画 | Comments(0)

フロッケンザーネトルテ

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何十年ぶりにいただきました♪

ユーハイムのフロッケンザーネトルテ。

このケーキまだあったんですね。
大好きなケーキでした♪

大学生の妹とふたりでアパート暮らししていたころ、
何かあったとき「今日はフロッケン食べようか♪」
そんなご馳走ケーキでした。
ふたりとも大好物でした(*^-^*)

アーモンドンスライスがちりばめられた、ふわふわのアーモンドクリームと
サクサクのパイのだんだん重ね。

ユーハイムを見つけたら買おう買おうと思いつつ忘れてました。
お店では”人気№2”と!

やっぱり美味しかった~~!!

# by anan627 | 2024-03-04 21:21 | 最近のこと | Comments(0)

弟は僕のヒーロー

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イタリアの小さな町。
障害のある弟を持った少年の成長の物語です。

弟が生まれて大喜びの5歳のジャックは、両親から弟は特別な子だと聞かされ、
弟はスーパーヒーローだと信じていた。
それが思春期を迎え、障害がある弟のジョーの存在を隠すようになる。
ある日好きな女の子に嘘をついたことで、大きな事件を引き起こしてしまう。

本当は弟のことが大好きなんです。
好きな子や学校の友達に知られるのがちょっと嫌だったんですね。

自己嫌悪で落ち込んでいる自分の前で、
彼を元気づけようと、天真爛漫に振る舞う弟にいたたまれなくなるジャック。


ちょいネタバレ

 ジャックが家族の前で泣きながら語るシーンが印象的でした。
 「将来のジョーのことが心配だ。
 彼はちゃんとひとりで生きていけるのか。
 でも、ジョーが死んじゃったら悲しい。」

 そんなジョーを、にこにこしながら
 「大人の世界へようこそ!」と抱きしめるパパ。
 ジョーの成長が嬉しかったんですね(涙)



本当に素敵な家族でした。
家族の力は偉大だ。
役者さんたちも素晴らしかったです。

このお話は実話だそう。
ジョーが弟の動画をyoutubeにアップしたところ、瞬く間に再生回数がすごいことに。
それを目にしたある編集社の人が、本の出版を進めそれが実現。
本作はその本の映画化ということです。

よくできた可愛い動画でした♪


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# by anan627 | 2024-02-26 20:12 | 映画 | Comments(0)